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vol.02 月経前症候群(PMS)


月経前症候群(PMS)は、月経前に起こる心や体の症状のこと。月経のある女性の8~9割が体験しています。
あなたが悩んでいる不調も、PMSかもしれません。PMSの症状は、セルフケアすることで改善できます。


PMSの症状は、イライラや気分の落ち込みといった心の症状から、頭痛や腰痛といった体の症状、集中力がなくなるといった行動面の症状まで、実にさまざまです。症状が重いと、仕事や家事などに支障をきたしたり、人間関係のトラブルを招くことも。一見、月経とは関係のない症状も現れるため、自分の抱える不調がPMSによるものだと気づかず、悩んでいる人も少なくありません。
PMSの大きな特徴は、月経の1週間ぐらい前から症状が現れはじめ、月経がくると症状がなくなったり、軽減したりする点です。どんな症状が、どの程度現れるかは、人それぞれ。そのときの体調や生活習慣によっても変化します。以下は、PMSにみられる症状です。いくつ当てはまるかチェックしてみましょう。

心の症状

□ イライラする □ 怒りやすい
□ 落ち込みやすい □ 攻撃的になる
□ 感情をコントロールできない □ ちょっとしたことが許せない
□ 希望が見えなくなる □ 気がピリピリしてくる
□ 集中力がなくなる □ 性欲が高まる・低下する
□ 自分に自信がなくなる □ 憂うつになる
□ 不安になる □ やる気がわかない
□ 自分がつまらない人間に感じる □ 弱気になる
□ 何もかもが面倒になる □ 涙もろくなる
□ わけもなく悲しくなる

 

体の症状

□ 頭痛、頭が重い □ アレルギー症状が出る
□ おりものが増える □ 下腹部がはる・痛い
□ 体が重く感じる □ 腰が痛い
□ 肩がこる □ めまいや立ちくらみがする
□ 手足が冷える、寒い □ 甘いものが欲しくなる
□ 食欲が増す・減る □ 下痢や便秘をする
□ 体がむくむ □ 体重が増える
□ のどが渇く □ 乳房が張って痛い
□ 肌荒れ、ニキビができる □ だるい、疲れやすい
□ 眠い・眠れない

 

行動面の症状

□ 家に引きこもる □ 会社や学校に行けない
□ 親しい人に八つ当たりをする □ 集中力が欠けて能率が下がる
□ 仕事や勉強が手につかなくなる □ 人との摩擦が増える
□ 人に会いたくない  □ 忘れ物が多くなる

参考:『女医さんが教えてくれた 女性ホルモンがわかる本』
監修:網本幸子 主婦と生活社

 


PMSの原因はまだ解明されていませんが、排卵後から月経までの間に、女性ホルモンの分泌量が急激に変化することや、脳内物質のセロトニンやβエンドルフィンの分泌量が低下することなどが関係しているようです。また、疲れやストレスがたまっている人、几帳面で完璧主義の人、お酒やコーヒー、たばこを好む人も、PMSの症状が出やすい傾向にあります。


PMSの症状を改善するセルフケアのポイントは、まず、自分がPMSであることを認識し、だれでも起こりうるものだとポジティブにとらえること。それだけで気持ちがラクになり、症状がやわらぎます。そして、食事の見直しや適度な運動、リラクゼーションなど、自分に合ったセルフケア法を心がけることです。
セルフケアをつづけても症状が改善されないときは、早めに婦人科へ相談しましょう。女性特有の病気が隠れているかもしれません。婦人科は女性の体をトータルにみてくれるところなので、PMSなどの月経に関することや、女性ホルモンに関すること、心や体の不調、避妊、更年期障害などの相談にものってくれます。

「PMSメモリー」をつける
PMSメモリーは、基礎体温や月経周期、心や体の気になる症状の記録です。
これを毎日つけると、自分のPMSの傾向がわかり、症状を冷静に受け止めることができます。
また、症状が出やすい間は予定を入れないなどの対策もとれます。
PMSメモリーの記録用紙は、インターネット上などで入手できます。
普段使っている手帳のカレンダーに、月経期間と気になる症状の状態を1~3の3段階で書き留めておくだけでもOKです。

カフェインを控える
カフェインのとりすぎは、PMSの症状を悪化させます。
コーヒーや紅茶などカフェインの強い飲みものを控え、ノンカフェインのハーブティーなどを飲みましょう。

甘いものを控える
空腹に甘いものを食べると、血糖値が急激に上下し、イライラを助長します。
甘いものは、食後に少し食べる程度に。
食間の空腹には、おにぎり、全粒穀物のクラッカーやパンなどがおすすめです。

適度な運動をする
適度な運動は、PMSの症状を改善します。とくに、ウォーキングやストレッチ、ヨガには、リフレッシュ効果やリラックス効果、血行をよくしてむくみやコリを改善する効果などがあります。

リラクゼーションを心がける
ストレスは、PMSの症状を悪化させます。アロマテラピーや入浴、マッサージなど自分の好きな方法でリラクゼーションを心がけましょう。睡眠を十分にとることも、ストレスの軽減に効果的です。

ビタミンB6やトリプトファン、ビタミンEなどを積極的にとる
ビタミンB6やトリプトファンは、セロトニン不足の予防に効果的。また、ビタミンEにはホルモンバランスを整える作用が、カルシウムはイライラを軽減する作用があります。

積極的にとりたい食材 ビタミンB6 豆腐・納豆・肉類・魚類
トリプトファン 牛乳・バナナ
ビタミンE ナッツ・うなぎ・ほうれん草
カルシウム  海藻・小魚・チーズ・小松菜

 

女性のからだと女性ホルモン
vol.01 女性のからだと女性ホルモン
vol.02 月経前症候群(PMS)
vol.03 月経トラブル
vol.04 子宮の病気
vol.05 不正出血・おりものの異常
vol.06 子宮頸がん
vol.07 乳がん

不調解消ケア
vol.01 肩こり
vol.02 冷え・むくみ
vol.03 肌荒れ
vol.04 便秘
vol.05 目の疲れ
vol.06 ストレス

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